...市ちやん?』『おかめ屋なんて...
石川啄木 「菊池君」
...おかめは不断の看護を受けながら...
小泉八雲 田部隆次訳 「おかめのはなし」
...傲然とした貴婦人(大抵おかめが多い)に...
直木三十五 「大阪を歩く」
...岡目八目(おかめはちもく)これを見て頻(しきり)に襤褸買(ぼろかい)といひしも一理なきにあらざるべし...
永井荷風 「桑中喜語」
...おかめ笹第六回に進む...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...再びおかめ笹の稿をつぐ...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...おかめ笹印刷校正摺を閲し終る...
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申 「断腸亭日乗」
...あれが籠の鳥の御殿女中か何んかだと、表向は『入らせられませう』か何んかで取濟まして居ても、はたにろくな男の切れ端も居ないから、互に牙(きば)を磨(と)ぎ合つて、意地惡の限りをやることでせうが、茶屋娘といふものは、其處は思ひの外呑氣ですね」「そんなものかな、女護が島のことゝなると俺には見當もつかないよ」「尤も、不二屋にもたつた一人、念入りに見つともない女が居ますがね」「誰だえ、それは」「下女のお臍(へそ)」「お臍?」「本名はお伊曾といふんだ相で、深川生れの交りつ氣の無い辰巳の娘ですが、四人の茶汲女が綺麗なせゐか、その不きりやうさといふものは、丸ぽちやには違えねえが、色が黒くて、鼻が天井を向いて、眉がへの字で、眼尻が下つて、おちよぼ口だが、小夜具の袖ほど唇が厚い、ゑくぼもあるにはあるが、拳固がモロに入るほどのでつかいゑくぼを考へて見て下さい、まア言つて見れば、お酉(とり)樣で賣れ殘つた、おかめの面に、煤で化粧をして、油で揚げたやうな」「身體は」「十八貫はあるでせうね、どしり/\と歩くと、門並(かどなみ)棚(たな)の上の物が落ちる」「嘘をつきやがれ」「兎も角、大した女ですよ、それで年は十九、恥かし盛り、不二屋の住居は店のすぐ側の吉川町だから、家から物を運んだり、土竈(かまど)の下を焚きつけたり、掃除をしたり、買物をしたり、あんな働き者は無いと、お内儀のお留は、眼を細くして喜んでゐますよ」「他には」「不二屋の亭主の岩吉は四十そこ/\、若い時分は腕の良い野師で、男つ振りが好いのでいろんな噂を拵へた相ですが、今ぢや年寄猫のやうに音なしくなつて、水茶屋の方は女房のお留に任せ、長い着物を着て、ブラ/\遊んで居ますよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...おおかめさんは、何時も、大勢の娘のうち二、三人を連れていた...
長谷川時雨 「鉄くそぶとり」
...親たちがおおかめさんに忠義でないといわれるぐらいだった...
長谷川時雨 「鉄くそぶとり」
...古面の方は眼が糸目なので――開いても柔らかいであろうが――おおかめさんは...
長谷川時雨 「鉄くそぶとり」
...まもなくおかめが火のはいった行燈を持って来...
山本周五郎 「さぶ」
...――あたしおかめなんですってよ...
山本周五郎 「風流太平記」
...「おかめとヒョットコの小さなお面を背中合わせにして...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...あのおかめの愛嬌が『商売』を象徴(あらわ)し...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...「おかめ」はこれと正反対に...
夢野久作 「鼻の表現」
...こんな鼻の表現がもしあったならば、その持ち主は同時にヒョットコであり、おかめであり、天狗様でなければなりませぬ...
夢野久作 「鼻の表現」
...おかめの鼻は免れませぬ...
夢野久作 「鼻の表現」
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