...判ったらかえれ」抑えた嗚咽(おえつ)がそれに続いて聞えた...
梅崎春生 「日の果て」
...幾人もの嗚咽(おえつ)が断絶しながら起った...
梅崎春生 「風宴」
...嗚咽(おえつ)してしまうであろう...
太宰治 「花燭」
...そうしたら余人(よじん)はともかくお前にだけはこの顔を見られねばならぬと勝気な春琴も意地が挫(くじ)けたかついぞないことに涙(なみだ)を流し繃帯の上からしきりに両眼を押(お)し拭(ぬぐ)えば佐助も諳然(あんぜん)として云うべき言葉なく共に嗚咽(おえつ)するばかりであったがようござります...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...嗚咽(おえつ)に対し反感さえ感じながら(何を泣く?)と...
直木三十五 「南国太平記」
...おはま (嗚咽(おえつ)する)お登世 あ...
長谷川伸 「瞼の母 二幕六場」
...哀悼(あいとう)をこらえる嗚咽(おえつ)に加え...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...しのも嗚咽(おえつ)した...
山本周五郎 「はたし状」
...嗚咽(おえつ)を嚥(の)んでうつ向いた...
吉川英治 「三国志」
...――それを見ているおえつの眼は...
吉川英治 「新書太閤記」
...嗚咽(おえつ)するような声にかわって...
吉川英治 「親鸞」
...背なかに波を打って苦しげな嗚咽(おえつ)となる...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...男泣きに嗚咽(おえつ)しはじめた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...嗚咽(おえつ)と変りそうな慄(わなな)き声を...
吉川英治 「源頼朝」
...「…………」背にも肩にも嗚咽(おえつ)の波を打ちながら...
吉川英治 「宮本武蔵」
...嗚咽(おえつ)しながらあのことを喋(しゃべ)ってしまった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...しゅくっ……と唇や鼻から突き出る嗚咽(おえつ)を...
吉川英治 「宮本武蔵」
...ただ肩で嗚咽(おえつ)しているきりだった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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