...恐らく今でも、同じことであらうが、いつの頃からか、教授團から選擧して多數で當選した部長の中から選擧して任命されることになつてゐる...
會津八一 「大學とその總長」
...僕の腹の中にいつの頃からか変な虫が巣を喰っている...
板倉勝宣 「五色温泉スキー日記」
...いつの頃からかこの青眉の風習が消え失せて...
上村松園 「眉の記」
...そしていつの頃からか...
大阪圭吉 「銀座幽霊」
...そのうちに、弟のお機嫌をとるために、あなたの著書を弟から借りて読み、面白かったり面白くなかったり、あまり熱心な読者ではなかったのですが、六年間、いつの頃からか、あなたの事が霧のように私の胸に滲(し)み込んでいたのです...
太宰治 「斜陽」
...いつの頃からか覚えないが...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...が、いつの頃からか、彼はヒポコンデリイに類した苛立しい張りつめた気分になっていた...
豊島与志雄 「作家的思想」
...いつの頃からか野良猫のような性質に変った...
豊島与志雄 「絶縁体」
...いつの頃からか、記憶にはないが、私は一種の眼の幻影を見るようになった...
豊島与志雄 「憑きもの」
...こうして日は無事に過ぎましたが、いつの頃からか、総領の富太郎は虫の気がひどくなって、夜分にひどくうなされたり、物驚きをしたり、時々は引付けたり、次第に糸のごとく痩せ細って、頼りない有様になって行くのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――いつの頃からか男という男のあらゆる運命に対してともすれば皮肉になりがちな...
堀辰雄 「ほととぎす」
...いつの頃からか私をさう称んでゐた...
牧野信一 「悪筆」
...始めは作家志望ではなかつたのであるが、そんな月日を送つてゐるうちに、いつの頃からか、彼は自称「自己派」の学生になつてゐたのである...
牧野信一 「貧しき日録」
...いつの頃からかすっかりやめて...
宮城道雄 「心の調べ」
...いつの頃からか左前になって...
矢田津世子 「凍雲」
...いつの頃からか三尺坊を迎えて祀っています...
柳田國男 「日本の伝説」
...いつの頃からかこうきまったものらしく...
柳田国男 「年中行事覚書」
...いつの頃からかこれをサラギと濁音にしてしまったが...
柳田國男 「和州地名談」
便利!手書き漢字入力検索