...なんでも叔母がその琴唄のすんだあとで楽屋へ会いにいきましたらまだ裲襠を着たままできょうのおさらいは琴はどうでもよいのだけれどもいっぺんどうしてもこういう姿がしてみたかったのだといってなかなか裲襠をぬぎたがらないでこれから写真をうつすのだなどといっていたそうにござります...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...即(すなわ)ち十月に一遍(いっぺん)軽いのをやって...
谷崎潤一郎 「途上」
...私は胸の支(つか)えがいっぺんにおりて...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...もう一遍(いっぺん)とっくりと八十銭の額を眺めた...
夏目漱石 「永日小品」
...いっぺんに買うで」店の人ははじめ笑っていたが...
新美南吉 「おじいさんのランプ」
...そいつはいけねエ」相手はいっぺんに兜(かぶと)を脱ぎました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いっぺんにこの静かな河添いの生活から切り離(はな)されてしまうのだと淋しかった...
林芙美子 「河沙魚」
...いっぺんでいいから...
林芙美子 「ひらめの学校」
...結婚をするといっぺんに厭(いや)になりそうな男だけれども...
林芙美子 「恋愛の微醺」
...嘴(くちばし)でヒョイと受けるよ」離屋(はなれ)の書斎!いっぺんに眼がさめた...
久生十蘭 「キャラコさん」
...いっぺん、忠告しようと思うとったんじゃが……」「別嬪(べっぴん)さんの誘惑にかかると、男って、もろいのね...
火野葦平 「花と龍」
...――何とかもういっぺん...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...たいてい月にいっぺん...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...いっぺん高とおあそびに...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...もういっぺんあやまるわ...
正岡容 「寄席」
...あいさつと礼をいっぺんにやってのける)ホホホ...
三好十郎 「猿の図」
...「では、これにて」王允は、もういっぺん、くり返して云った...
吉川英治 「三国志」
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