...父のあの骨ばった手をもう一度自分の肩に感じてみたい...
有島武郎 「星座」
...マユの太い骨ばった浅黒い顔で...
江戸川乱歩 「妻に失恋した男」
...やせおとろえて骨ばった顔...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...ほんのちょっとだよ」私は妻の骨ばった...
外村繁 「夢幻泡影」
...骨ばった身を宙にささえ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...頭のまわりにぼさぼさの白髪をなびかせている骨ばった大女が...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...削竹(そぎたけ)のようにトゲトゲと骨ばった顔をうつむけ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...医者が、患者を診察するような手つきで、しきりと、腕や、肩を、骨ばった指先で、さすったり、もんだりする...
火野葦平 「花と龍」
...でっぷりと小肥りの身体と、骨ばった痩躯も、対蹠的だ...
火野葦平 「花と龍」
...そうして私は老人の動かしている無気味に骨ばった手の甲(こう)を目で追っているうちに...
堀辰雄 「美しい村」
...骨ばった足でフェンウィックの背中を押すと...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...そうだよ」と言って骨ばった塚原の手が元木の肩をおさえた...
本庄陸男 「白い壁」
...日光(ヒ)にてらされたばかりじゃなくはげた頭が妙に熱うなる骨ばった手がひえて身ぶるいが出る事が必ず有ろうナ...
宮本百合子 「葦笛(一幕)」
...「私達はこれから仇うちをされるんだ」二人は老いて骨ばった手をにぎってこんな事を思った...
宮本百合子 「お女郎蜘蛛」
...何者かの骨ばった拳(こぶし)が...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...骨ばった母のからだに哀れっぽい宥(いたわ)りをもって...
吉川英治 「梅※[#「風にょう+思」、第4水準2-92-36]の杖」
...いつの間にか志賀健吉の骨ばった腕が...
蘭郁二郎 「火星の魔術師」
...偉い方?』と女は私の髪を骨ばった指で弄びながら訊いた...
渡辺温 「ああ華族様だよ と私は嘘を吐くのであった」
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