...葭簀張りの小学校舎をつくった時代にあっては瘤から頭ごなしにやられていた一戸籍係にすぎなかったのだ...
犬田卯 「瘤」
...娘の意思も何も頭ごなしにして...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...米友を頭ごなしに睨(にら)みつけました...
中里介山 「大菩薩峠」
...景公始め群卿諸大夫を頭ごなしに叱咤(しった)した...
中島敦 「弟子」
...太十は決して悪人ではないけれどいつも文造を頭ごなしにして居る...
長塚節 「太十と其犬」
...頭ごなしに私に言われたのですが――私に対してなされている手続きの全貌(ぜんぼう)の特色を示すものであります...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...どやネ? 嘘じゃないでしょう」頭ごなしにやっておいて...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...余らの一行はさなくとも一人前畳一枚より狭き場所なれば詰めんにもむつかしく且(か)つや余りに頭ごなしの命令なれば皆あつけに取られてしばしためらひ居るにぞ髯むしや曹長はいよいよ猛(たけ)りだしぬ...
正岡子規 「従軍紀事」
...頭ごなしに来られたのでは...
山之口貘 「おきなわやまとぐち」
...運転手さんが頭ごなしである...
山之口貘 「宝くじ・その後」
...朝から晩まで頭ごなしにどなられ...
山本周五郎 「さぶ」
...君はただ訊問に答えておればいいのだ」と頭ごなしに引っ被(かぶ)せて来た...
夢野久作 「爆弾太平記」
...まるでもうてんから頭ごなしで...
吉川英治 「三国志」
...余り頭ごなしというものである...
吉川英治 「新書太閤記」
...ばかばかしい」「おいおい、そう頭ごなしに、大声でいうなよ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...男の前に立ちはだかった閻婆(えんば)は頭ごなしに...
吉川英治 「新・水滸伝」
...極道極道と頭ごなしに言いなさるが...
吉川英治 「新・水滸伝」
...弟たちには、思いやり深い長兄であったが、この頃は、どうかすると、その弟たちすら、頭ごなしに、どなりつける事がある...
吉川英治 「平の将門」
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