...やっとこの局所へ逢着(ほうちゃく)した...
芥川龍之介 「羅生門」
...之を破壞する力に逢着する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...茲に於いて我等は奉仕と服從との分岐點に逢着するのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...俺は先づトルストイに逢着して新しい痛みのために飛上らずにはゐられなかつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...この事実に逢着して私は飛び立つほどの嬉(うれ)しさを覚えました...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...優秀な文明に逢着してそれを取り入れざるを得なかった代りに...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...そうしてこの平凡な日々行事の第一箇条を遂行している間に私はいろいろの物理学の問題に逢着(ほうちゃく)する...
寺田寅彦 「日常身辺の物理的諸問題」
...生命とか精神とかいうものを除いたいわゆる物質を取扱って何事かしようという時にはすぐに物理学的の問題に逢着(ほうちゃく)する...
寺田寅彦 「物理学の応用について」
...写生の意義如何という広い問題に逢着する...
寺田寅彦 「文学の中の科学的要素」
...暗室にさし入る日光の中に舞踊する微塵(みじん)の混乱状態を例示して物質元子(1)の無秩序運動を説明したという記事に逢着(ほうちゃく)して驚嘆の念に打たれたことがあった...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...だれでも当然に逢着(ほうちゃく)すべき一つの観念である...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...ただ自分で連句の制作に当面している場合にこれらの定座に逢着(ほうちゃく)するごとに経験するいろいろな体験の内省からこれら定座の意義に関するいくらかの分析を試みることはできるので...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...の問題へ逢着する...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...ふとした事から大事(だいじ)を窮明(きゅうめい)せんならん因縁(いんねん)に逢着(ほうちゃく)して――今によい智識(ちしき)になるようじゃ」静かな庭に...
夏目漱石 「草枕」
...彼は子供に対する母親の愛情が父親のそれに比べてどの位強いかの疑問にさえ逢着(ほうちゃく)した...
夏目漱石 「道草」
...驚駭すべき事態に逢着することになった...
久生十蘭 「泡沫の記」
...こういう次第に逢着(ほうちゃく)するなら...
久生十蘭 「鈴木主水」
...偉大な真理に逢着したり...
久生十蘭 「だいこん」
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