...黒川邸を辞することになった...
江戸川乱歩 「悪霊」
...それでちょっと私が今日党の総理を辞するというと奇異な感じを起すか知らぬ...
大隈重信 「〔憲政本党〕総理退任の辞」
...その家を辞する頃は...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「耳香水」
...左大臣家では此の浄蔵を懇請したので、浄蔵が行ってみると、既に時平の面上に死相が現れているので、もはや定業(じょうごう)は免れ難く、たといいかようの術を施しても萬死に一生を得ることはむずかしい旨を申したのであったが、病人も、附き添う家族の人々も、頻(しき)りに乞うて止まないので、辞するに由なく、兎(と)も角(かく)も加持祈祷に努めた...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...戦いも敢えて辞すまい...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...今は辞するに由(よし)なくて...
中里介山 「大菩薩峠」
...辞すべき理由は少しもありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...女史も辞することなく達筆をふるいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...木端微塵(こっぱみじん)も辞することなき...
中里介山 「大菩薩峠」
...二時すぎ辞す...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...池田で下りて、小林一三邸を訪れると在宅、奥さんにも逢ひ、少時ゐて辞す...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...一客これを過(おとずれ)て見る事を求む、浴を以て辞す、客悦ばずして去る...
南方熊楠 「十二支考」
...あえて辞するものではありませんが...
三好十郎 「その人を知らず」
...辞すべくして辞する...
森鴎外 「渋江抽斎」
...そう云う人はどんな犠牲をも辞するものではない...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...それに返辞する勇気もなかった...
吉川英治 「三国志」
...すまして返辞するのだろうが...
吉川英治 「私本太平記」
...彼の老妻は台所のほうで忙(せわ)しげに返辞する...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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