...蒸す様な草いきれと...
石川啄木 「鳥影」
...鼓子花(ひるがお)さへ草いきれに色褪せて...
泉鏡花 「紫陽花」
...草いきれの中を、私はその男に近づいた...
梅崎春生 「桜島」
...それでもむんむんする草いきれで...
梅崎春生 「日の果て」
...急に真夏のような強い太陽の光熱が目や皮膚に沁通(しみとお)って仄(ほの)かな草いきれが...
徳田秋声 「あらくれ」
...久能と青江は真夏の野の草いきれのなかにいた...
豊田三郎 「リラの手紙」
...むっとする草いきれ...
永井隆 「長崎の鐘」
...道が暑くてたまらないほど小蔭ひとつない草いきれのしている土地であった...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...なまぬるい草いきれのこもった風が吹く...
林芙美子 「新版 放浪記」
...草いきれの中を汗みずくになって阿賀妻は歩いている...
本庄陸男 「石狩川」
...染丸はんのおかみさんだンがな……」草いきれ...
正岡容 「寄席行燈」
...暑き草いきれにきりぎりす啼(な)き...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...草いきれ高札場の辻を右へ折れて...
吉川英治 「江戸三国志」
...草いきれのような胸を抱いて歩いた...
吉川英治 「剣の四君子」
...むうっと暑い草いきれが面を撫(な)であげる...
吉川英治 「新書太閤記」
...草いきれ、人のうわさ、七月の暑い真盛(まっさか)りであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...草いきれのような嘆息(ためいき)が...
吉川英治 「親鸞」
...草いきれのように鬱陶(うっとう)しいものが...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??