...縹緻(きりょう)に打たれて身に沁む工合が...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...製作緻密(せいさくちみつ)...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...深奥な精緻(せいち)なことを言いたがる時であり...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...人間は縹緻(きりょう)を鼻にかけるうちは...
中里介山 「大菩薩峠」
...科学的な緻密さのないのが欠点...
野村胡堂 「芸術としての探偵小説」
...江戸川氏のような緻密(ちみつ)な頭脳を持った人には...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...大変に良い縹緻(きりょう)だったが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あなたのように細心緻密な方が...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...壮大雄渾なるものも繊細精緻なるものも普通の美術上の価値において差異なきは初(はじめ)に述べたる如し...
正岡子規 「俳諧大要」
...より確乎たる理性の緻密さの故に流動ゆたかになる感性の追求に向けられるべきであり...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...技巧は精緻を誇り...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...かなり縹緻(きりょう)よしであり...
山本周五郎 「青べか物語」
...縹緻(きりょう)もよし芸も達者で...
山本周五郎 「古今集巻之五」
...「その娘はお倫といって、年は十七か八だろう」と彼は上唇を舐(な)めた、「いかにも箱入り娘らしくて、縹緻もいいが、躯(からだ)つきや身ごなし、ものの云いようにこぼれるような、色気と、おっとりと匂うような品があった」清一は浅草瓦町の横町に自分の家を持ち、ばあやと二人でくらしていた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...縹緻(きりょう)は十人並のポッチャリした方で...
夢野久作 「近眼芸妓と迷宮事件」
...空を切つて大きく張り渡つた蜘蛛の巣の巧緻な形に驚いたり...
横光利一 「榛名」
...あくまで緻密(ちみつ)にひきあげた...
吉川英治 「三国志」
...我々はなお彼女の繊鋭細緻なる感受を嘆美せざるを得ない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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