...船員も船客も呀と魂を消して立ちすくむのみだつた...
有島武郎 「潮霧」
...唖蝉(おしぜみ)は氣づかはしげに立ちすくむ日を...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...祈りおのゝく心もて立ちすくむのみである...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...建込(たちこ)んだ路地(ろじ)の家の屋根一面降積(ふりつも)った雪の上に日影と青空とがきらきら照輝くので暫(しばら)く目をつぶって立ちすくむと...
永井荷風 「雪解」
...立ちすくむまで恐ろしかった...
夏目漱石 「坑夫」
...ハタと当惑して立ちすくむ天魔太郎のうしろから...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...アツといつて立ちすくむと...
長谷川時雨 「下町娘」
...執事は全身震えて立ちすくむばかり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...案内人も立ちすくむのであった...
本庄陸男 「石狩川」
...水脈を受けて立ちすくむかと見えた...
本庄陸男 「石狩川」
...誰かが立ちすくむ様子らしい...
松永延造 「職工と微笑」
...それを――それを君――それを君が言うのか! そうか!(文字通り顔を叩きなぐられたように真青になって立ちすくむ)浦上 ……じゃ失敬...
三好十郎 「好日」
...せい子も一緒に行きかけるが、急に三平と誠とが喧嘩でもしている姿が頭に来て、立ちすくむ...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...しまったと立ちすくむ...
山中貞雄 「武蔵旅日記」
...「あッ親分」「おい、石松は帰って来てるだろう」「いいえ」「なァ七五郎、教えてくれりゃ、五両だすがな、どうだ、七五郎」七五郎、立ちすくむ...
山中貞雄 「森の石松」
...駱駝(らくだ)は行く手の地平線下にライオンが居るのを知って立ちすくむ...
夢野久作 「霊感!」
...立ちすくむ小鳥のような彼女の傍へ大手を拡げて近寄って来た...
横光利一 「日輪」
...思わずそこの門と守衛小屋を見て立ちすくむ...
吉川英治 「随筆 新平家」
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