...水門(みなと)が白むと共に起き...
伊藤左千夫 「隣の嫁」
...夜が白むだろう」事務長は...
海野十三 「幽霊船の秘密」
...やがて東が白む頃...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...「おきて往(い)なんせ、東が白む...
鈴木三重吉 「千鳥」
...日ぞ照り白む山鉾の車きしめく廣小路...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...思へば悟道(ごだう)の末も稍(やゝ)頼もしく、風白む窓に、傾く月を麾(さしまね)きて冷(ひやゝ)かに打笑(うちゑ)める顏は、天晴(あつぱれ)大道心者(だいだうしんしや)に成りすましたり...
高山樗牛 「瀧口入道」
...うらめしい開門鐘(けぢやうがね)に空が白むとむつくり起きあかりて仰せらるゝ「さらばかめイしばらくは待つてくれ...
濤音 「かめ」
...もう東が白むのに間もあるまいというので提灯もつけずにいた...
豊島与志雄 「道連」
......
野口雨情 「螢の燈台」
...「鼻白む」という古い言葉の活々とした実例を南次は見たような気がしました...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...借りものの白むくの三枚重ねを女たちはみんな着たが...
長谷川時雨 「古屋島七兵衛」
...夜の白むのを待ち兼ねて起きてしまつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...別れてそののちたよりがないが心変わりがもしやまたたまたま会うのに東が白む日の出に日延べがしてみたいと――こうした文句を地でしゃべる味が何としても忘れられません...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...三人少し鼻白む...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...馬超は怒って、「確かに、出会わん」と返書して、夜が白むや、徳(ほうとく)、馬岱(ばたい)、韓遂など、陣容物々しく、押し寄せてきた...
吉川英治 「三国志」
...三夜が白むと、都(ぎょうと)の街には、鉦太鼓(かねたいこ)の音がやかましかった...
吉川英治 「三国志」
...夜が白むやいな、武士たちは、宮をうながし、「いざ、お船へ」とばかり、追っ立てるように野口の念仏道場をどやどや立ち出で、そして、はや浜べに佇(たたず)みあった...
吉川英治 「私本太平記」
...みんなが眠つたのは間もなく東の白む頃であつた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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