...夢見る度のいつもいつも、同じと見れば、異りて、また異(ことな)らぬおもひびと、わが心根(こゝろね)や悟りてし...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...其頃此地にアイヌと異りたる人類住ひ居れり...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...食物の好(す)き嫌(きら)ひと云ふ事は一家族の中にさへ有る事故、異りたる國民、異りたる人種(じんしゆ)の間に於ては猶更(なほさら)甚しき懸隔(けんかく)を見るものなり...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...線の場合とは異り角の計量の場合には直角という絶対的単位が必ず存在する...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...報道とは私信・廻文などと異り公共的なものを云い...
戸坂潤 「辞典」
...読売新聞(十二月二十二日付)によると「これは今回の『華族の体面を汚辱する失行ありたる者』という単なる華族の素行上の問題とは異り...
戸坂潤 「社会時評」
...「今回の事件は先の北支停戦協定違反事件と異り...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...彼は男性的気象を以て其謹慎の天分を包めるを異りとするのみ則ち彼は三条岩倉二公を調和したる資質を具へ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...通典はそれと異り...
内藤湖南 「支那史學史概要」
...所謂芸術小説とは異り大衆文芸といわるる一般向きのものであるからには...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...この様式は方形なる平たき板画と異りたれば画工は自(おのずか)ら別種の意匠をなさざるべからず...
永井荷風 「江戸芸術論」
...こは似顔の錦絵と異りて鳥居派古来の筆法を用ひたり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...例令人々考が異りたりとて半數以上を削るは削る方が無理か詠者が無理かお互に少し注意せねばならぬと思ふ...
長塚節 「十日間」
...この取返しのつく期間というものが著しく異り...
中谷宇吉郎 「農業物理学夜話」
...薄黒く空一面を覆う雲などとは異り...
中谷宇吉郎 「雪」
...ただ後者のもつペーソスとは異りその悲哀は「意志の反噬する牙」を持つてゐる...
堀辰雄 「萩原朔太郎」
...此詞は斯うは言はず必ず斯ういふしきたりの者ぞなど言はるゝ人有之候へどもそれは根本に於て已に愚考と異り居候...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...しかしながらこの同一性は形式論理の自同律にいう同一性とは異り...
三木清 「哲学入門」
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