...」と云う顔も白澄むのである...
泉鏡花 「浮舟」
...・夜あけの星がこまかい雨をこぼしてゐる・鳴くかよこほろぎ私も眠れない星空の土へ尿する・並木はるかに厄日ちかい風を見せてゐる秋晴れの音たてゝローラーがくる□・二百二十日の山草を刈る□・秋の水ひとすぢの道をくだるすわればまだ咲いてゐるなでしこ・かるかやへかるかやのゆれてゐるながれ掻くより澄むよりそこにしゞみ貝・水草いちめん感じやすい浮標(ウキ)□月がある...
種田山頭火 「行乞記」
...おちついて澄む、身心かろくさわやか...
種田山頭火 「其中日記」
...澄めば濁り、濁ればまた澄む...
種田山頭火 「其中日記」
...……(草津雑詠)もめやうたへや湯けむり湯けむりふいてあふれて湯烟の青さ澄む揉湯――時間湯...
種田山頭火 「旅日記」
...空澄む、星光る、……そうだ、そういう感じこそ常に胸の底に懐いていたいものだ...
豊島与志雄 「道連」
...空澄む、星光る、そういった感じにしっかり根を下した世界が、どうしたら開拓出来るものかしら...
豊島与志雄 「道連」
...澄むとも濁るとも片づかない空のような...
夏目漱石 「三四郎」
...折々は濁るも水の習ひぞと思ひ流して月は澄むらん知らぬ人の批評には弁解が要らぬもっとも悪口でも右のごとく軽いものばかりと限らぬ...
新渡戸稲造 「自警録」
...彼等は『羨ましくも澄む月の出汐をいざや汲まうよ』と渚に近寄る...
野口米次郎 「能楽論」
...一方は澄むことによって美しい...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...』『魚は住まずも月が澄む...
長谷川時雨 「こんな二人」
...澄むことのないイシカリ川の水面は...
本庄陸男 「石狩川」
...水の澄むのなぞを気を永くして待つちやあ居られねえや...
牧野信一 「雪景色」
...それは廻り澄む三つの独楽が今や将に相触れむとする刹那の静謐である...
室生犀星 「愛の詩集」
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室生犀星 「愛の詩集」
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八木重吉 「貧しき信徒」
...ふたたびもとの純に澄むのであった...
吉川英治 「新書太閤記」
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