...もらった手紙に彼女の朱筆があった...
...綺麗な朱筆で漢字を書くのが彼の得意とするところだ...
...手彫りで作られた意匠の上に朱筆で漢字が書かれていた...
...古い書物には朱筆で注釈が書かれていることが多い...
...朱筆を用いたシャンデリアが部屋中を照らしていた...
...校正の朱筆を握つてゐる...
芥川龍之介 「トロツコ」
...たちまち朱筆の一棒を啖(くら)うだけで...
泉鏡花 「薄紅梅」
...朱筆(シュヒツ)ヲ以テ6033ト記シタル唐紙片(トウシヘン)ヲ発見セラルベシ...
海野十三 「時限爆弾奇譚」
...たんねんに朱筆を入れて下さっていたのだ...
太宰治 「惜別」
...それに朱筆(しゅふで)を入れていた...
田中貢太郎 「雨夜草紙」
...机の傍へ雑誌や新聞の摘み切りを出して朱筆(しゅふで)を入れていると...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...父の死後一週間目に僅かな額の貸金の請求を葉書に朱筆で認(したゝ)めて寄越した男があつた...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...斉彬は、そう、名越が挨拶をしている間、朱筆で、何かを、帳へ書き入れていたが、名越が、いい終ると「上方の模様は、何うだの」と、三人の方へ、膝を向けて、筆を置いて笑った...
直木三十五 「南国太平記」
...」と六樹園はその一代の名著雅言集覧(がげんしゅうらん)の校正の朱筆を投じて立って三馬を迎い入れた...
林不忘 「仇討たれ戯作」
...一々自分で朱筆を入れたからうまくカット出来たが...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...見て居る内に余は興に乗つて来たので直(ただち)に朱筆を取つて先づ城楼の左右に日の丸の旗を一本宛画いた...
正岡子規 「墨汁一滴」
...以朱筆抹旁者...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...燭のしたで朱筆をとっている彼の耳に母屋の方で音をしのばせて看経する人声がかすかに聞えた...
山本周五郎 「日本婦道記」
...必要な項目には朱筆で注を加えるのであった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...逼塞の処分を受けた」甲斐はまた朱筆を取った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...すると向うむきになって朱筆で何か書いておられた老先生はふり返ってニッコリしながら...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...朱筆(しゅひつ)で点々を打ったり...
吉川英治 「私本太平記」
...それに硯、朱筆、印台、刻刀などの印刻道具一式が揃えてある...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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