...佐藤(春夫)さんが書いた刊行の辭のなかの「清純掬すべきその人柄の美を未だ十分に認識するに到らない憾が多い」のことばに應へて...
小穴隆一 「二つの繪」
...両村の人民ハ日常往来して互に葬祭の事に参馳し金融其他土地の貸借労働人夫の交換等をなし其交情掬すべきものあり...
田中正造 「非常歎願書」
...春は去つて將(まさ)に夏ならんとする市井(しせち)の情調の猶(なほ)掬すべきものあるを思ひ...
永井荷風 「十年振」
...木造の天井も柱も昔のままに遺つて古色甚だ掬すべきものがある...
野上豐一郎 「聖ロヨラ」
...その姿からいえばまことに雅趣掬すべき野蓼で...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...塀上の風趣転(うた)た掬すべきものがある...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...まことに雅致掬すべき街だ...
横光利一 「欧洲紀行」
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