...佐藤(春夫)さんが書いた刊行の辭のなかの「清純掬すべきその人柄の美を未だ十分に認識するに到らない憾が多い」のことばに應へて...
小穴隆一 「二つの繪」
...幽寂の趣、掬すべし...
大町桂月 「足柄の山水」
...一河の水を掬すも他生の縁...
大町桂月 「金華山」
...樹木欝蒼として秀色掬すべし...
大町桂月 「豐島ヶ岡」
...大利根を過ぐれば、筑波山近く孱顏を現はし、秀色掬すべし...
大町桂月 「春の筑波山」
...古色一層掬すべし...
大町桂月 「房州の一夏」
...両村の人民ハ日常往来して互に葬祭の事に参馳し金融其他土地の貸借労働人夫の交換等をなし其交情掬すべきものあり...
田中正造 「非常歎願書」
...中に彼れが滿腹忠忱の情躍々として掬す可きものあり其内閣に對しては...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...中に彼れが満腹忠忱の情躍々として掬す可きものあり其内閣に対しては...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...春は去つて將(まさ)に夏ならんとする市井(しせち)の情調の猶(なほ)掬すべきものあるを思ひ...
永井荷風 「十年振」
...平和の光景以て掬す可し...
長塚節 「草津行」
...木造の天井も柱も昔のままに遺つて古色甚だ掬すべきものがある...
野上豐一郎 「聖ロヨラ」
...その姿からいえばまことに雅趣掬すべき野蓼で...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...塀上の風趣転(うた)た掬すべきものがある...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...共に掬す可き殊玉篇である...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...まことに雅致掬すべき街だ...
横光利一 「欧洲紀行」
...その病はむしろ愛掬するよさでもあらうが...
吉川英治 「折々の記」
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