...こうなると女というものは手管(てくだ)のあるもので...
江戸川乱歩 「接吻」
...井上侯を手管(てくだ)に取るのも...
薄田泣菫 「茶話」
...いかに手練手管(てれんてくだ)を弄されても...
武田麟太郎 「一の酉」
...「そんな優しい顔しててあんたはえらい手管(てくだ)上手や」とか...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...ここの間で手管(てくだ)をするとうまい仕事ができそうだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...それだけの打算と手管(てくだ)がありさえすれば...
中里介山 「大菩薩峠」
...嘘も手管も無くなり...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...あれこれ手管をつくしているうちに...
久生十蘭 「予言」
...手管では無い、これが娘の時の心掛というものだと云い聞かせても、その様な深遠な道理はまだ青いお勢には解らない...
二葉亭四迷 「浮雲」
...職業的の賭博者(とばくしゃ)の陋劣(ろうれつ)きわまる手管(てくだ)を覚えこもうとし...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「ウィリアム・ウィルスン」
...これら似た話があるから、皆嘘また一つの他は嘘というように説く人もあるが、食い逃げの妙計、娼妓の手管、銀行員の遣(つか)い込みから、勲八の手柄談、何度新紙で読んでも大抵似た事ばかりで、例の多いがかえってその事実たるを証明する...
南方熊楠 「十二支考」
...それ丈この老い痴れた妖魔の手管と誘惑から逃れ出づる事は容易で無い...
室生犀星 「愛の詩集」
...キルケの手管も、キクロオプスの禍も、己が言って聞せたのだ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...罰が」と様々の手練手管を用いて居ります...
山中貞雄 「右門捕物帖 三十番手柄 帯解け仏法」
...年に似合わぬ鮮やかな手管を使って見せたので...
夢野久作 「名娼満月」
...その持って生まれた手練手管であることを...
夢野久作 「名娼満月」
...実はおそるべき魔薬の手管であったと...
吉川英治 「江戸三国志」
...いつもの手管(てくだ)じゃないでしょうね」「もうそんな...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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