...一同は心ゆくまですべるのであった...
石川欣一 「針の木のいけにえ」
...心ゆくまでそれを味ってみたいと思いながら...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...心ゆくまで泣かうと思つた...
太宰治 「道化の華」
...心ゆくまで見きわめたことはなかった...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...これらの情趣を心ゆくまで味わったのでした...
辻潤 「書斎」
...心ゆくまで哀悼の涙をそゝぎ得べかりき...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...私も明治二十何年かに大いにそれが繁殖してヌマガヤツリ(Cyperus glomeratusL.)と共に生えていて松田定久君と共に心ゆくまで採集したことがあったが...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...美くしき少女の唇を心ゆくまで頒とう)おゝあの美くしい日を誰が返してくれるこれはゲーテが失った彼のヒューマニズムについての歎声だっただが僕は同じ首章をもって戦いの中に...
槇村浩 「青春」
...ここに心ゆくまで検察する機を得たからである...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「小フリイデマン氏」
...心ゆくまで泣かして頂きましょう...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...心ゆくまで名残りを惜しみました...
吉川英治 「黒田如水」
...心ゆくまで飲むつもりだ...
吉川英治 「三国志」
...「あの丘にて、心ゆくまで、お名残りを惜しませられませ...
吉川英治 「私本太平記」
...――他日、近く旗を京都に上(のぼ)せ、諸州の群雄どもをしずめ、上(かみ)の御宸襟(ごしんきん)をやすめ奉った上には、心ゆくまで、長閑(のど)けき空へ鷹も心も放ちとうぞんずる」そしてまた、「赤沢殿のおこころざしはありがたくいただいた...
吉川英治 「新書太閤記」
...――そちたちはなお心ゆくまで飲んでおるもよい...
吉川英治 「新書太閤記」
...そして、心ゆくまで、名残を惜しまれよと、折々ここへ情況を告げていたのである...
吉川英治 「新書太閤記」
...どこぞへ牛を繋いで、心ゆくまで、お相手いたそう」いの字ヶ原のまっただ中に、枯れかけている一本の巨(おお)きな落葉松(からまつ)が見える...
吉川英治 「宮本武蔵」
...花びらもまた春の日ざしの露けさを心ゆくまでに含み宿して...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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