...この女郎屋論は座興の空談でなくして案外マジメな実行的基礎を持ってるらしかったが...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...更に座興を添へたり...
大町桂月 「冬の榛名山」
...地(ぢ)の市村座興行も余り気乗がしない...
薄田泣菫 「茶話」
...そこで私が思ふには酒の座興に鰌掬ひの生々しい体験を歌に合せて踊つたのが此踊りの始まりではあるまいか』といふやうなことを聞かされたことがあるが...
田畑修一郎 「出雲鉄と安来節」
...宗匠はそこで涼(すずみ)の会や虫の会を開いて町の茶人だちと、趣向を競った話や、京都で多勢の数寄者(すきもの)の中で手前(てまえ)を見せた時のことなどを、座興的に話して、世間のお茶人たちと、やや毛色を異にしていることを、道太に頷(うなず)かせた...
徳田秋声 「挿話」
...ホンの一時の座興なんだから...
中里介山 「大菩薩峠」
...ほんの座興だったのさ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...新富座興亡史があり...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...座興までにといって...
久生十蘭 「キャラコさん」
...無論ほんの座興であつたにも拘らずそれを真にうけて女の来るのを待つてゐたと思はれては堪らない――さう思つて私は心底から慄然としたのです...
牧野信一 「晩春の健康」
...桜木の小猿という児は詩歌で座興を助けるうち争論起り小猿打たる...
南方熊楠 「十二支考」
...先様でお思い付になったらしいのです」今までほんの座興的に話していた日下部は...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...例の部屋住(へやず)み気分の座興がつのッて...
吉川英治 「江戸三国志」
...木下どのは話せぬ男で、まだ舞はよう舞わぬそうな」「……では、お座興に、わたくしがふつつかな舞を一さしお眼に入れましょう」起ったのは花嫁の寧子なのであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...ばかげた座興ばかりを求めて...
吉川英治 「新書太閤記」
...座興の席を漂泊(さすろ)うてあるく今の境遇と...
吉川英治 「親鸞」
...座興にするつもりで明かさない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...座興の企(たくら)み...
吉川英治 「宮本武蔵」
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