...自分と寸分もちがわない男と...
芥川龍之介 「二つの手紙」
...寸分のすきもない身なりをしていた男が...
有島武郎 「或る女」
...一生涯を人道の戰ひに捧げて寸分の隙もなかつた翁の心裡には生死の問題などを顧る餘地がなかつたのでありませう...
石川三四郎 「浪」
...「寸分違いません...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...そこには、星田の拇指には、つい先(さ)き鎌倉警察署で見せられた、犯人の指紋写真と同じ螺旋紋が、そして、その中心から右の外端(はずれ)にかけて、三日月型の傷痕が、寸分違わず、ハッキリと現われていたのである...
江戸川乱歩 「殺人迷路」
...死んだ男と寸分違わない...
江戸川乱歩 「双生児」
...川口亜太郎の描き残した写生画と寸分違わぬ風景が明かに眺められた...
大阪圭吉 「闖入者」
...夫人の夫アレサンドロ氏によって行われたものであることは寸分の疑いもなく...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...寸分の相違もありませぬ...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...これと寸分違わない物を持っている者があるなら女(むすめ)を嫁にやろうといった...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「織成」
...彼が夢に見たと寸分変りない...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...甲賀流の寸分すきのないいでたちの忍びの者にしては...
中里介山 「大菩薩峠」
...白い着物が寸分の絶間なく動く...
長谷川時雨 「一世お鯉」
...さて歌の意味であるが一寸分りにくい...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...寸分の隙(すき)もないお若い貴人でおありになった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...だが今作っているものと寸分の違いがない...
柳宗悦 「日田の皿山」
...寸分間違いない話だが……そこが探偵小説と実際と違うところなんだよ...
夢野久作 「二重心臓」
...寸分も変らないで...
吉川英治 「田崎草雲とその子」
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