...そのまた「ありがとう」も顔のように小(こ)ましゃくれた抑揚(よくよう)に富んでいる...
芥川龍之介 「少年」
...干し草の匂のする男性はたいてい浅ましい動物的の本能に富んでいるらしかった...
芥川龍之介 「春」
...判断力に富んでいると同時に...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...人間は手をつけずにのこしておけるものの数に比例して富んでいるのだから...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...読むに骨は折れるが思想上の示唆に富んでいるからだ...
戸坂潤 「読書法」
...残忍性に富んでいることを物語り...
中里介山 「大菩薩峠」
...浪漫派は人の気を引立てるような感激性の分子に富んでいるには違ないが...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...かえって青春的の浪漫感に富んでいる...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...表情に富んでいる...
長谷川時雨 「江木欣々女史」
...したがって情愛にも富んでいるだろうと想像すると...
平林初之輔 「誰が何故彼を殺したか」
...自信力に富んでいるらしい...
マルセル・プレヴォー Marcel Prevost 森鴎外訳 「田舎」
...遠山の谷はよほど山の幸に富んでいるらしい...
松濤明 「春の遠山入り」
...土壌は自然的には富んでいるけれども...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...貧しいにせよ富んでいるにせよ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...色彩豊かにして最も変化に富んでいる...
柳田国男 「雪国の春」
...富んでいるとはいえぬまでも生活には困らない...
山本周五郎 「新潮記」
...男ぶりがよくて世間の常識に富んでいるから...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...海事の知識にも富んでいる...
吉川英治 「新書太閤記」
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