...悶(もが)いても女の力及ばずと見たのだろう...
岩野泡鳴 「耽溺」
...而(し)かも力及ばず...
大隈重信 「婦人問題解決の急務」
...力及ばず翁と子となり...
高木敏雄 「比較神話学」
...この上は力及ばず...
中里介山 「大菩薩峠」
...力及ばず組み敷かれるたびに降参するのであった...
夏目漱石 「明暗」
...「あれツ錢形の親分」上の方を向いて大きな聲を出すのは、力及ばずと見て、二階に合圖を送るつもりでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「あれッ銭形の親分」上の方を向いて大きな声を出すのは、力及ばずと見て、二階に合図を送るつもりでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...力及ばずと見たのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...力及ばずと觀念したか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...己(おのれ)の妹に仕立てたる武智の姫君皐月(さつき)を人質にとられしため力及ばず「武智の姫は汝(なんじ)の娘のつもりにて尼になす」と云ふ淀の方の言葉をきき「思ひおく事更になし」と...
三木竹二 「両座の「山門」評」
...飽迄も初志の徹底を期して奮鬪したるも力及ばず...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...作者は此點に於て我が力及ばずと自分自身嘆いて居るのであるから...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...伯母はハイと手紙を取りて兄へ渡すに伯父がそれ渡してはと争いかけしも力及ばず...
村井弦斎 「食道楽」
...連(つれ)の男これを救わんと思えども力及ばず...
柳田国男 「遠野物語」
...いろ/\に介抱し侍りしが力及ばず...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...力及ばず討ち洩らしたと答えたので...
吉川英治 「鬼」
...憂えども力及ばず...
吉川英治 「三国志」
...頼政の郎党どもは、近衛河原の主人の邸へ火を放(か)けた後、宮のお後を慕って、馳せ参じたが、何分、もう戦は後手(ごて)となって守備が整わないため、そこから南都へ向おうと、僧兵をも加えて宮のお供に立ち、宇治まで来ると、平家の軍勢二万余騎が、地の利をとって包囲にかかり、弓矢のつづく限り悪戦苦闘したが、遂に力及ばず、老将頼政もそこに自刃して果て、宮にも、光明山の鳥居(とりい)のほとりで、敵の流れ矢に中(あた)って薨(こう)ぜられてしまわれた...
吉川英治 「源頼朝」
便利!手書き漢字入力検索