...早口に嗄れた切々の口調で囁く)もう二度とあの人には會へない...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...寢雪の切々(せつ/\)と降りしきる音を聽きながら...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...噫(ああ)!」帆村の読みあげる天才ドクトルの切々の情をこめた日記の文句に...
海野十三 「蠅男」
...請願書には鉱毒惨害の状をのべて愴々の気が切々と行間にみなぎっていた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...我々はじつにその足らぬもの欠けているものを切々と感じ...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...処が北支那の民衆の切々たる懇望は何かというに...
戸坂潤 「社会時評」
...切々として迫ってくるのであった...
中井正一 「国会図書館のこのごろ」
...切々たる手紙を書いては...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...老を悲しむ情が切々と迫っている...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...その子を思ふ切々たる哀調は永く読むものの心を打たずには置かないであらう...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...倒(さか)さになって切々(せっせっ)と雑巾掛(ぞうきんが)けをしていた...
二葉亭四迷 「平凡」
......
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...却つて胸の中に深く切々と折り畳まれた...
牧野信一 「サクラの花びら」
...あの切々たるメロディを空想すると...
牧野信一 「まぼろし」
...人民は無権利であることを切々と感じる...
宮本百合子 「刻々」
...山本毎氏)が切々と歌っているのに...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...切々とぼくに訴へたが...
吉川英治 「折々の記」
...宮は切々(せつせつ)と警固の士へ訴えて...
吉川英治 「私本太平記」
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