...まるで西洋の悪魔が無人島に流されたような実に凄愴(せいそう)な顔をした辻川博士だった...
海野十三 「地球盗難」
...お願いでござりまする」その声は悲痛凄愴(せいそう)を極めたのであった...
江見水蔭 「丹那山の怪」
...むしろ凄愴なるが...
大町桂月 「阿武隈川水源の仙境」
...此の荒寥たる光景を見て凄愴の感に打たれた...
高浜虚子 「落葉降る下にて」
...或時は凄愴(せいそう)直視し難いものを与える...
高村光太郎 「九代目団十郎の首」
...思うだに凄愴(せいそう)極まりない...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...事件に附帯した凄愴たるに過ぎない...
田山録弥 「文壇一夕話」
...青年達は凄愴に緊まりはじめた...
中井正一 「実践について」
...雲少しく散ずれば朦朧たる峻嶺面を壓して凄愴膓を斷つ可く...
長塚節 「草津行」
...彼らの支藩にいたって凄愴(せいそう)を極めた...
本庄陸男 「石狩川」
...そのうす暗い深みから何本となく巨大な角柱が立ち聳(そび)えている様は凄愴(せいそう)であり...
柳宗悦 「野州の石屋根」
...凄愴の気(き)はみちている...
吉川英治 「上杉謙信」
...その時凄愴な語調に落ちてくる...
吉川英治 「剣難女難」
...凄愴な殺戮(さつりく)は...
吉川英治 「三国志」
...凄愴(せいそう)な面色を醒まして...
吉川英治 「私本太平記」
...……空は凄愴(せいそう)な暮色(ぼしょく)をもってきた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...ここの揺れる甍(いらか)の下を凄愴(せいそう)なものにしていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...凄愴な姿態を作った...
吉川英治 「宮本武蔵」
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