...彼は私の贈った清酒一升には少しも手をつけずに私を待っていてくれた...
太宰治 「雀」
...(野中)(にやにや笑いながら一升瓶を持ったまま奥田の机の傍に坐り)どうも...
太宰治 「春の枯葉」
...午後、態人が樹明君の手紙を持つて来た、これは意外な好消息だつた、待つものは来ないで待たないものが来た、何はともあれ、ぜひはやくいらつしやい、一升さげてよ、待つてる/\...
種田山頭火 「其中日記」
...やつと米一升(二十二銭)となでしこ一袋(四銭)とを捻出した...
種田山頭火 「其中日記」
...よろしいな、うれしいな、飲む、食べる、饒舌る、笑ふ、とかくするうちに、樹明君もやつてくる、焼松茸、ちり、追加一升、柿、等々々...
種田山頭火 「其中日記」
...そして白米一升を貰つて(米を無心したときは内心恥ぢ入つた)...
種田山頭火 「其中日記」
...(夕食) (朝食)菜葉おひたし そうめん汁 米一升渡そうめん いりこ 内五合は飯梅ショウガ 梅干 不足金十三銭也(十一月九日)水音明けてくる長い橋をわたる朝の橋をわたるより乞ひはじめる朝のひかりただよへばうたふもの高知へ日に日に近うなる松原つづく十一月十日 晴...
種田山頭火 「四国遍路日記」
...白米は一升百七八十円まで騰貴してゐたのである...
永井荷風 「買出し」
...一升九十銭くらいするねくらいの事は云いながら...
夏目漱石 「創作家の態度」
...馬鹿を言ひたい――古里の両親に――千も万も馬鹿を言ひたい……千も万も馬鹿を吐鳴りたい……只何とはなしに……こんなにも元気な親子三人がゐて一升の米の買へる日を数へるのは何と云ふ切ない生きかただらう...
林芙美子 「蒼馬を見たり」
...本当に麦を一升買ふのならば...
林芙美子 「子供たち」
...一日に漸一升許り涌出す(伯耆民談)...
松浦武四郎 「他計甚※[#「麾」の「毛」に代えて「公の右上の欠けたもの」、第4水準2-94-57](竹島)雜誌」
...御飯の方は炊く時に酢を入れるのでお米一升に酢二合と少しの塩を加えて炊きます...
村井弦斎 「食道楽」
...脇に一升徳利が二つあり...
山本周五郎 「あだこ」
...干鰯(ほしか)一升ずつ――日によって物はちがうがこの程度である...
吉川英治 「大岡越前」
...現米(げんまい)一升に銭百文きり...
吉川英治 「新書太閤記」
...酒一升借りて来う」武蔵は...
吉川英治 「宮本武蔵」
...一升四円からする由をあとで聞いた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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