...ねえさんがあらかたしてしまってあるけれども……」そういって先刻から逐一二人(ふたり)の争論をきいていたらしい愛子を階上に追い上げた...
有島武郎 「或る女」
...階下に待たせてありますから、喚んで来ます」間もなく山本は美佐子を伴れて来た、二十一二位の、おとなしそうに見える女だった、彼は彼女を残して室を退いた...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「青い風呂敷包み」
...その傍を通り過ぎて凡(およ)そ一二丁も行った時分に...
谷崎潤一郎 「細雪」
...併し生物を(一二の例を除けば)吾々はまだ造った例しがない...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...一二歩先で足を止めて私の方を振向いた彼女の姿が...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...一二一二って歩き出すのよ...
豊島与志雄 「黒点」
...コップ一二杯飲むこともあった...
豊島与志雄 「早春」
...彼はその欄外の空所に一二行の文句を書きつけ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「第一ソナタ=ト短調」のメニューイン(ビクターJD一二四七―八)を挙ぐべきであろうか...
野村胡堂 「楽聖物語」
...コルトー(ビクターJD一二六四)が古い吹込みだが最も良かろう...
野村胡堂 「楽聖物語」
...物故(ぶっこ)したジークフリート・ワグナーが指揮したレコードがビクターに入っている(D一二九七―八)...
野村胡堂 「楽聖物語」
...一二ヶ月経つと放火癖の付いた曲者どもが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「着物が一二枚出来たら...
林芙美子 「新版 放浪記」
...一二の宮内官があわててザポロージェ人たちの肩を揺ぶつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...一二度會つたこともあるし...
三好十郎 「肌の匂い」
...金属磅(ポンド)貨幣をもってすれば私の一三〇磅(ポンド)はハムブルグにおいて私に一二五磅(ポンド)を与えるであろうが...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...その中にひとり十一二の少年が...
魯迅 佐藤春夫訳 「故郷」
...私はこの一二年をば半自炊の氣でやつてゐます...
若山牧水 「樹木とその葉」
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