...苦しくてろくろく寝ることも食うこともできなかった...
日本経済新聞社 「私の履歴書」
...江漢系統の洋画家ですら西洋の新聞画をだも碌々(ろくろく)見たものが少なかった時代だから...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...ろくろく受け答えもできないありさまです...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...松葉杖で歩く努力の疲れでろくろく御返事もできなかつたのだ...
小穴隆一 「二つの繪」
...ろくろく睡れなかった...
種田山頭火 「四国遍路日記」
...「煙草もろくろく吸わないぐらいにしているんですけれど……」「お前にはほんとうに気の毒だけれど……」「父(おとっ)さんにもいま少しかせいでもらわなくっちゃ――」清三は父に向かって言った...
田山花袋 「田舎教師」
...ろくろく表へも出ずに暮してきたのだ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...医者からくれた薬すらろくろく飲まなかった...
徳田秋声 「黴」
...その夜は夫の顔さえろくろく見上げなかった...
夏目漱石 「門」
...ろくろく紐(ひも)も結ばずに...
林芙美子 「浮雲」
...ろくろく花を置くことも出来ない...
林芙美子 「生活」
...ろくろく足もとも見ずに往来をひた走りに走つたが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...ろくろく考えることなしに世の中を通って行く...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...ろくろく話もできないというふうになるが...
山本周五郎 「落葉の隣り」
...貧乏なためにろくろく学校へも行けず...
山本政喜 「荒野の呼び声」
...全く私たちの夜の目もろくろく眠らずにした労力は何の役にも立たなくなったのだ...
横光利一 「機械」
...碌々(ろくろく)...
吉川英治 「宮本武蔵」
...ガマはそれと労苦を共にして夜もろくろく眠らない...
和辻哲郎 「鎖国」
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