...私はあなたと向き合つてゐますと何時でもろくにお話が出来ないのです...
伊藤野枝 「九州より」
...敵はおどろくにちがいないのです...
江戸川乱歩 「海底の魔術師」
...ろくに読めもしない洋書なんかを買い込んで...
太宰治 「古典風」
...窓さえもろくに目につかない町々...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「青玉の十字架」
...ろくにその音符も読めなかったので...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...息もろくにつかないで...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ろくに返事もしてくれなかつたが...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...ろくに顔も洗わずに...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...これもろくに睡(ね)なかったらしい...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ろくに身体も拭かずに着物を引っ掛けて帰って来る途中...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...昼終り、古賀氏に誘はれ、京橋近くの花家てふうちへ、白米を食はせるといふので行ったが、時間がなく、ろくに食へず、座へ帰る、夜も七分弱位の入り、クサる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...ろくに利子のつく筈も無い...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...昨夜もあん兄が久しぶりに来たものをろくに相手にもならいで...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...細い弱々しいお節ばかりを傍によんで置いて夜もろくに眠らせなかった...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...お常奴は己がこれまで食う物もろくに食わせないで...
森鴎外 「雁」
...ろくに見ることができなかった...
山川方夫 「箱の中のあなた」
...ろくに箸もつけず...
吉川英治 「脚」
...お便りもろくにせず...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索