...いいようのないゆかしいものがあった...
安藤盛 「三両清兵衛と名馬朝月」
...龍宮の夢でも見てゐる態度こそゆかしいのでせうけれども...
太宰治 「陰火」
...ゆかしい花なるかな...
種田山頭火 「其中日記」
...檀家(だんか)一軒のお寺もゆかしいものである...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...ゆかしい思い出をのこしてやりたい...
永井隆 「この子を残して」
...幾分おくゆかしいところもあろうというものを...
中里介山 「大菩薩峠」
...何という心ゆかしいことであろうか...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...道のためでございますから」とゆかしい事を云った...
夏目漱石 「門」
...十歳以上十九か二十歳(はたち)の少年にそんな六(むず)かしい奥ゆかしい考(かんがえ)のあるべき筈(はず)はない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...ただゆかしい名を永く後の世に留めているにすぎない...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...しかし中々奥ゆかしい色である事は受け合うておく...
牧野富太郎 「植物記」
...そういう関係のある草だから花が咲いたら嘸(さぞ)ゆかしい花だろうと誰でも想像するけれども...
牧野富太郎 「植物記」
...こちらを見上げた今一人にはきわめて奥ゆかしい貴女(きじょ)らしさがあった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ゆかしい薫(かおり)と気配をこめていた女駕の中で...
吉川英治 「江戸三国志」
...何とも、ゆかしい、末頼もしいお方であろうな」と、口を極めていった...
吉川英治 「新書太閤記」
...ゆかしい仁(じん)であった」義輝は...
吉川英治 「新書太閤記」
...またゆかしいお心がけにはちがいない...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...ゆかしいことであつた...
淀野隆三 「横光さんと梶井君」
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