...窮余の一策としてやむにやまれず設けたものが今日これだ...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...かの鴎外にしても立派な口髭をはやして軍医総監という要職にありながら、やむにやまれず、不良の新聞記者と戦って共に縁先から落ちたのだ...
太宰治 「花吹雪」
...やむにやまれず罪を犯すのだろう...
永井隆 「この子を残して」
...どうも、この連中は、降りかかった難儀のために、やむにやまれず、喧嘩を買って出たというよりも、周囲の同情が自分たちの方に有利な形勢を見て、どうも少々増長気味があるらしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...こういうのは、死刑を課したものでした、西洋から来た今の法律は、行為を罰して動機を罰しないが、殺した方が善人で、殺された方が悪人だという殺人事件だってあるはずです」「レミゼラブル」のジャン・バルジャンのように、やむにやまれず、罪に触れたという場合が、世の中にはいくらもあるはずだ...
野村胡堂 「胡堂百話」
...やむにやまれず突入して行く――そして...
久生十蘭 「南極記」
...やむにやまれずそうした手段をとったものである...
久生十蘭 「無月物語」
...だから、けっきょく、やむにやまれず、満州に進出した...
三好十郎 「その人を知らず」
...やむにやまれず押し切って後悔せぬ張力に変るかも知れぬものだった...
横光利一 「旅愁」
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