...人生の機微に針の尖(さき)で触れますように、真理を鋭刀(メス)で裂きますように、もう一息、世界の文豪を圧倒しますように……でないと、承知の出来ない方々が多いと思う...
泉鏡花 「薄紅梅」
...「もう一息だ...
海野十三 「怪塔王」
...仕事はあともう一息だったけれど...
海野十三 「空襲警報」
...もう一息で刺し貫きそうなところまで迫っていたのである...
海野十三 「二、〇〇〇年戦争」
...「諸君、もう一息だ...
薄田泣菫 「茶話」
...もう一息のところなのだ! もう一息で父様の仕事にも一段落つくとなれば――それがお前のたった一つの骨折りで解決するとなれば...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...お互いにもう一息というところで突破しがたい障害に突き当たって苦心しているのである...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...幸いにして「伝通院学寮」の文字が、辻番の目にも諒解(りょうかい)を与えるに充分であったと見えて、無事にここまで来た時に、はじめて米友も、うすら淋しさを感じたが、もう一息で両国...
中里介山 「大菩薩峠」
...もう一息のところでございますよ」そこで...
中里介山 「大菩薩峠」
...もう一息と云ふ処でその神は...
長與善郎 「青銅の基督」
...もう一息ですみますよ」気を入れなおし...
「一本の花」
...もう一息急げば追いつくに違いない...
吉川英治 「江戸三国志」
...もう一息――と思いつつ駈け出して行くと...
吉川英治 「剣難女難」
...玄徳との距離はもう一息」と...
吉川英治 「三国志」
...もう一息駈けだして...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...やって下さい! もう一息です! 百里の道を歩む者は九十里をもって半(なか)ばと思えといいます...
吉川英治 「日本名婦伝」
...さらに、もう一息、山道を登ってゆくと、東山殿の泉は、余りに近すぎて足元の木蔭にかくれ、加茂川の白い蜒(うね)りがずっと眼の下へ寄っている...
吉川英治 「宮本武蔵」
...もう一息」足は早くなる...
吉川英治 「宮本武蔵」
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