...ちいさいエリーザは百姓家のひと間(ま)にぽつねんとひとりでいて...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「野のはくちょう」
...其奴(そいつ)の姿(すがた)がぽつねんとして一(ひと)ツ...
泉鏡太郎 「艶書」
...気抜けがしたようにぽつねんと店にすわっていた...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...彼は八畳の座敷に一人ぽつねんとしていたが...
豊島与志雄 「人間繁栄」
...耕作小舎は寂しい山合いにぽつねんと独り佇んで...
中村地平 「霧の蕃社」
...こんなところにぽつねんとしているのもおかげがねえ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...ぽつねんとひとりで食事をする様式の威厳に圧倒されたが...
久生十蘭 「あなたも私も」
...其処にぽつねんと一人残された明には...
堀辰雄 「菜穂子」
...ぽつねんと粥の番をしたり本を読んだりして居た...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...夜もまたぽつねんとして...
三好達治 「海辺の窓」
...ぽつねんと胴の間に退屈らしく待っている呑気な姿も...
山本笑月 「明治世相百話」
...ぽつねんと坐って...
吉川英治 「三国志」
...いかにここを防がんかと、さだめしひしめき合っているであろうと予想してきてみると――こは抑(そも)いかに、楊柳は風もなく垂れ、水は淙々と奏(かな)で、陽ざしもいとうららかな長橋の上に、ただ一騎の人影が、ぽつねんと、そこを守っているきりだった...
吉川英治 「三国志」
...ぽつねんと陽なたぼっこをしているような折が多い...
吉川英治 「新書太閤記」
...けれど、そこに、ぽつねんと、さっきから逃げもせずに立っていた少年がある...
吉川英治 「新書太閤記」
...ぽつねんと考え事に耽(ふけ)っているのじゃないか」と...
吉川英治 「親鸞」
...杉や槙(まき)などの樹がぽつねんと孤立しているほか...
吉川英治 「宮本武蔵」
...ぽつねんと俯向(うつむ)いて坐っていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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