...何(なに)やらほんのりと丹塗(にぬ)りの門(もん)らしいものが眼(め)に映(うつ)ります...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...ほんのりと浮び上っていた...
池谷信三郎 「橋」
...人々の顔もどうやらほんのりと色づいて居た...
石川啄木 「雪中行」
...一條ほんのりと紅を薄くさしたのは...
泉鏡花 「遺稿」
...ほんのりと顕(あら)われると...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...ほんのり茶っぽいものが附いているが...
海野十三 「夜泣き鉄骨」
...ほんのりと微醺(びくん)を帯びた眼を向けていた...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
......
種田山頭火 「草木塔」
...湯気がほんのりたっていました...
豊島与志雄 「女と帽子」
...半ば欠けた月がほんのりと浮いていた...
豊島与志雄 「在学理由」
...ほんのりと肉体が眼醒めてくるんだ...
豊島与志雄 「常識」
...蕾(つぼみ)はさきのほうだけほんのりとあかい...
中勘助 「妹の死」
...交(まじ)つた白髮(しらが)をほんのりと見(み)せるまでに藥(くすり)の褪(さ)めて穢(きた)なく成(なつ)つたのを見(み)つゝいつた...
長塚節 「土」
...とは云へ他の雑木の秀枝は既にほんのりと黄ばんで居るのである...
中村憲吉 「備後より」
...サイサイ)薄化粧お顔がほんのり桜色(サノ)桜色わたしも薄化粧しませうかな(ト...
野口雨情 「おさんだいしよさま」
...ほんのり行く手に五日月がかかっていたが...
正岡容 「小説 圓朝」
...まだほんのり赤いように見えて...
三浦環 「お蝶夫人」
...あだ白い微笑をほんのりとうかべた...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
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