...ほのかに霞んだような...
高村光太郎 「小刀の味」
...淡青(ほのあを)い空気(くうき)にへだてられたその横顔(よこがほ)はほのかに思(おも)ひうかぶ...
竹久夢二 「桜さく島」
...謂(い)わば青雲(せいうん)の志をほのかながら胸に抱いていたのでございますから...
太宰治 「男女同権」
...ほのかに武男の消息を聞くに及びて...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...後ろには滝の音ほのかに聞こゆるのみ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...それは心のどこかにまだほのかな明るさを投(な)げてゐた...
南部修太郎 「夢」
...ほのかな薫風だけ...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...ほのかに微笑に綻(ほころ)びかけて居る様子まで...
野村胡堂 「裸身の女仙」
...「吹上げ」の十三本の絃(いと)の白いのが、ほのかに、滝が懸かったように見えている...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...煙のにおいがほのかにただよっていた...
本庄陸男 「石狩川」
...三度ばかり彼はいくつかのほのかな形が樹の幹から幹へ繁みから繁みへ滑ってゆくと思った...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「精」
...「光ほのか」が、どんな材料からつくられたかが推察されましたが、つまりは「光ほのか」は作為的であって失敗です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
......
三好達治 「駱駝の瘤にまたがつて」
...形はほのかで鳥が浮いているほどにしか見えぬ船で心細い気がするのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ほのかに言う様子は伊勢(いせ)の御息所(みやすどころ)にそっくり似た人であった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「ほのかに承った時のこれが楽器とは思われません...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...いぶかりつつ眸をこらして正面の仏龕(ぶつがん)ほのかな辺りを見ると...
吉川英治 「新書太閤記」
...恋の至極(しごく)は忍ぶ恋武士の恋は香(か)もほのか何やらの書で見たこんな言葉が...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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