...ただでさえ脾弱(ひよわ)いのが益々病身になってしまいましたが...
芥川龍之介 「妖婆」
...太陽の隠し子のやうにひよわの少年は美しい葡萄のやうな眼をもつて...
大手拓次 「藍色の蟇」
...弱(ひよわ)そうに見えるおひろは...
徳田秋声 「挿話」
...体の弱(ひよわ)そうなその子は...
徳田秋声 「爛」
...三毛の雌の方が丈夫でトラの方が少し痺弱(ひよわ)いようだ...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...ひよわな奴めらは...
久生十蘭 「海豹島」
...『眠(ねむ)つちや居(ゐ)ない』と咳嗄(しはが)れた脾弱(ひよわ)い聲(こゑ)で...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...陛下(へいか)よ!』公爵夫人(こうしやくふじん)が低(ひく)い脾弱(ひよわ)い聲(こゑ)でお伺(うかゞ)ひ申上(まをしあ)げました...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...蒼白く脾弱(ひよわ)そうに小枝を走らせている...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...その後もひよわくて年中両親に心配ばかりかけているその子の事を思うと心配だった...
水上滝太郎 「果樹」
...あの時分まだひよわくて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...(b)生命はひよわで乱されやすいものである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...自分がひよわであることと自分の悟性がたのむに足らないこととを...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...若君の亀之助はひよわな生れつきで...
山本周五郎 「落ち梅記」
...プチ・ブル家庭に見るお上品で、ひよわい子弟は、かういふ肥料過剩に根を傷められてゐる不幸な麥だ...
吉川英治 「折々の記」
...ひよわそうな、どこか、神経質らしい眸だけは、まったくちがう...
吉川英治 「私本太平記」
...あのひよわい一病児の不知哉丸(いさやまる)が...
吉川英治 「私本太平記」
...こんなひよわい畸形の子を又抱えては...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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