...雪のひとひらがどんなにか大きくみえたことを...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「雪の女王」
...黄金(こがね)の色のいと鮮かな一片(ひとひら)の小扇をさへ載せて居る...
石川啄木 「葬列」
...自分は徐(おもむ)ろに其一片(ひとひら)の公孫樹の葉を...
石川啄木 「葬列」
...まだ一片(ひとひら)も落葉せぬ枝々を...
石川啄木 「葬列」
...それはひとひらの芙蓉の花のやうでもあり...
大手拓次 「藍色の蟇」
...されば人の肉眼(にくがん)を以雪をみれば一片(ひとひら)の鵞毛(がまう)のごとくなれども...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...わかき命は一片(ひとひら)の蘆の葉をだに價ひせじ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...雲のひとひら、たよたよと(あぎと)ひゆきて、ありなしにやがては消えつ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...風もないのに散りかゝる桜の一片(ひとひら)二片...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...唐紅(からくれない)の一片(ひとひら)がロゼッチの詩集の上に音なしく落ちて来る...
夏目漱石 「虞美人草」
...一弁(ひとひら)は飛んで波なき池の汀(みぎわ)に浮ぶ...
夏目漱石 「幻影の盾」
...マリアさまのクローバーの葉(は)をひとひらミルクに入(い)れて...
ダグラス・ハイド Douglas Hyde 館野浩美訳 「クリナーンの御殿」
...全くあたしたちは生花(きばな)の一片(ひとひら)も愛した...
長谷川時雨 「大門通り界隈一束」
...白く 青く またはほのしろくもくれなゐに一片(ひとひら)二片 三片……ほんとに私は不思議でならない...
牧野信一 「青白き公園」
...まくらもとに迷ひこんで来たひとひらを拾つて見ると...
牧野信一 「「学生警鐘」と風」
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宮沢賢治 「疾中」
...無限の世界の上にただ ひとひら軽く ふわりと とどまって居るお前耳を澄せば 万物の声が聴える眼(まなこ)をきよめれば 宇宙があらわれる畏ろしい 而も 謙譲なお前紙と呼ばれてねんごろに 日を照り返すのだ...
宮本百合子 「五月の空」
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三好達治 「艸千里」
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