...春風しゆう/\として天地のどかであつた...
種田山頭火 「其中日記」
...襟垢(えりあか)のついた蒲団(ふとん)が昼の日ののどかな光に干されて...
田山花袋 「田舎教師」
...相変わらずそんなことには無関心のように堂々とのどかなあくびをして二月の春光をいっぱいに吸い込んでいるのであった...
寺田寅彦 「柿の種」
...平和な小春日がのどかに野を照らしていた...
寺田寅彦 「時事雑感」
...私たちは長閑(のどか)な海を眺めながら...
徳田秋声 「蒼白い月」
...たなびく靄(もや)は長閑(のどか)に...
夏目漱石 「草枕」
...髭(ひげ)でも剃(あた)つて來い」平次はもう何も彼も忘れてしまつた長閑(のどか)な顏でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そのくせ自分はキョトンとして居睡(いねむ)りの出そうな長閑(のどか)な顔をしていた...
長谷川時雨 「一世お鯉」
...凪(な)ぎたる空(そら)に鴎(かもめ)啼(な)く春日(はるひ)のどかになりなん胸(むね)か...
樋口一葉 「軒もる月」
...今まできこえなかった小鳥の声がのどかにひびいてくる...
久生十蘭 「キャラコさん」
...一休みあって「のどかなる結婚」これが一ばん...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...「のどかなる結婚」が今日あたりからやり辛くなった...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...「のどか」が好きでなくなった...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...「いまだのどかに暮らす頃なりしか...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そのとき、関屋のうしろで、山鳩の鳴くのが、のどかに聞えた...
山本周五郎 「山彦乙女」
...狂人沙汰にもならずのどかに半日をすごすことが出来る...
横光利一 「欧洲紀行」
...門の内には長閑(のどか)に臼(うす)をひく音がしていた...
吉川英治 「三国志」
...覚えてろ)内侍(ないし)ヶ原(はら)ののどかな春も...
吉川英治 「宮本武蔵」
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