...ぬけぬけと――だが...
高見順 「いやな感じ」
...ぬけぬけと言えるものではない...
太宰治 「パンドラの匣」
...図々しくもぬけぬけと舞い上ったりしてもいいものだろうか...
谷譲次 「踊る地平線」
...ぬけぬけといった...
壺井栄 「二十四の瞳」
...ぬけぬけと二階に納まって...
中里介山 「大菩薩峠」
...ぬけぬけと茂太郎の前へ姿をあらわして来て...
中里介山 「大菩薩峠」
...ぬけぬけと私に見せるなんて...
野村胡堂 「芳年写生帖」
...よくもぬけぬけとしていやがったな...
久生十蘭 「金狼」
...よくもぬけぬけとこんなくだらないことばかり書けたものだ! 人間のことが知らして貰ひたいや! おれは人間のことが知りたいのさ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...それどころか、再び諸君と落ち合うようなことがあると、またしても彼はさも親しげに振舞って、ぬけぬけと、『君はちっとも僕のところへやって来ないで、ひどいじゃないか...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...さきほど確かに見えていた二三の男の不満な気持はぬけぬけとしたこの女の喚きに却(かえ)って鎮(しず)まっていたのだ...
本庄陸男 「石狩川」
...ぬけぬけと語るそういう連中に向い...
本庄陸男 「石狩川」
...ぬけぬけと足を組んで大膽に見せびらかしてゐる圖は...
室生犀星 「巷の子」
...ぬけぬけと囈言(たわごと)を続けた...
室生犀星 「野に臥す者」
...よくもぬけぬけと...
吉川英治 「私本太平記」
...ところがその佐々木道誉、ぬけぬけと、山を降りて、佐女牛へおちつき込んだではございませぬか」「たしかなのか」「見てきたのです」「ふうん? ……」「わけがわからん、なんとも、このごろの世態や武門は」「この了現も、なんの沙汰も聞いておらぬ...
吉川英治 「私本太平記」
...「市助」「はっ」「孫七(まごしち)(秀次)めが、ぬけぬけと、そんなことを、そちに取次がしたのか」「御意(ぎょい)のほども、いかがやと存じましたが」「頼(たの)うだ孫七郎は十七歳、あほうにはちがいないが、若いともいえる...
吉川英治 「新書太閤記」
...ぬけぬけと説明したものである...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
便利!手書き漢字入力検索