...つんつるてんな着物を着た...
泉鏡花 「婦系図」
...例のつんつるてん鞠子の婢(おさん)が...
泉鏡花 「婦系図」
...大(おおき)な日和下駄(ひよりげた)の傾(かし)いだのを引摺(ひきず)って、――まだ内弟子の小僧ゆえ、身分ではござりませんから羽織も着ませず……唯今頃はな、つんつるてんの、裾(すそ)のまき上った手織縞か何かで陰気な顔を、がっくりがっくりと、振り振り、(ぴい、ぷう...
泉鏡花 「怨霊借用」
...つんつるてんの黒いセビロ...
江戸川乱歩 「影男」
...つんつるてんの黒セビロを着た谷口じいさんが...
江戸川乱歩 「影男」
...照ちやんは急に細君らしくなつて赤い手絡が目立つて見えたが春三郎はもとのつんつるてんの書生さんであつた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...例のつんつるてんの書生と腹の大きい女とが赤ん坊の著物の柄を選り分けた事もあつた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...銀座の散歩に仕立おろしの中形浴衣を引かけた十六七の娘はまるで日本キモノをアメリカ娘がつんつるてんに着たといつた恰好である...
竹久夢二 「砂がき」
...小柄でつんつるてんな娘さんですが...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「女房ども」
...つんつるてんの浴衣を着て...
徳田秋聲 「歯痛」
...メリンスの着物をつんつるてんにきて...
豊島与志雄 「舞踏病」
...絣(かすり)の筒袖(つつそで)をつんつるてんに着ている...
夏目漱石 「二百十日」
...息子さんのつんつるてんの飛白を着てゐるせゐか...
林芙美子 「柿の実」
...つんつるてんのフロックか韃靼服にくるまって...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...やゝ疲れた彼を運んで来たのだった!彼は大阪の地区で精悍な仕事をして来た敗北と転向の大波が戦線にのしかゝろうとした時法廷で彼は昂然と皇帝を罵倒した危機の前に彼は屈辱を知らなかった彼は党のために彼の最も貴重な青春の期間を賭けた五年の拷問と苦役が彼のつんつるてんな赤衣からはみ出た長身をけづり立て彼の眼を故郷の鷲のように鋭くした私たちは元気に挨拶を交わしたおゝ...
槇村浩 「同志下司順吉」
...俺……」とうとう次郎吉は洗いざらしたつんつるてんの紺絣(こんがすり)の袖を目へ押し当てて...
正岡容 「小説 圓朝」
...きちきちでつんつるてんのズボン...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「墓地へゆく道」
...春海さんの上着は小さすぎてつんつるてんなど...
吉川英治 「随筆 新平家」
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