...……つくりものの幽霊を真中(まんなか)に、小按摩と連立って、お桂さんが白木の両ぐりを町に鳴すと、既に、まばらに、消えたのもあり、消えそうなのもある、軒提灯の蔭を、つかず離れず、欣七郎が護(まも)って行(ゆ)く...
泉鏡花 「怨霊借用」
...つかず離れず行を共にしていた例の女学生上りの一行が...
戸坂潤 「『唯研ニュース』」
...つかず離れずに空と地とで対峙(たいじ)しているのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...そこでサ、おめえサン方は、性(たち)のいいゴム鞠(まり)のようにふくれあがって、岩壁のすぐそばを足で舵をとりながら、つかず離れず、って工合に、そろそろゆっくりと登って行くんだ...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...つかず離れずにしていたイシカリ川にそこで別れ...
本庄陸男 「石狩川」
...つかず離れずの態度ではあるが何時(いつ)かしら其の仲間に入(はい)つて見ると...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...どんな事にもつかず離れずに...
三宅周太郎 「中村梅玉論」
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