...枝もたわわになっている...
海野十三 「鬼仏洞事件」
......
大手拓次 「蛇の花嫁」
...それが累々として枝もたわわになったのであった...
田中貢太郎 「種梨」
...・まづたのむ柿の実のたわわなる暮れて戻つて秋風に火をおこす今夜もよい月である...
種田山頭火 「行乞記」
...・落ちついてどちら眺めても柿ばかり・ゆふべうごくは自分の影か月夜のわが庵をまはつてあるく・月からこぼれて草の葉の雨夕雨小雨そよぐはコスモス・ぬれてかゞやく月の茶の木はわが庵は月夜の柿のたわわなる壺のコスモスもひらきました□しぐれてぬれて待つ人がきたしぐれて冴える月に見おくる月は林にあんたは去んだ十月十一日労(マヽ)れて朝寝...
種田山頭火 「其中日記」
...明けないうちから藁うつくらしの音がはじまつた・ゆふべはあんまりしづかなたわわな柿・大風ふいていつた蟻はせつせとはたらく・お地蔵さまへ生えて鶏頭の咲いてゐる・秋の日の暮れいそぐ蒲焼のにほひなど・いつからともなく近眼に老眼が...
種田山頭火 「其中日記」
...街路樹の楊柳が枝も幹も地につくまでにたわわに振り動かされてゐるのを見た...
田山録弥 「犬」
...樹の枝はたわわに...
田山花袋 「道綱の母」
...へへへへへ」おりから小間使いが水引かけたる品々を腕もたわわにささげ来つ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...ひとしきり烈しく吹きかけた風が、帆柱を弓のように、たわわに曲げて、船は覆(くつが)えらんばかり左へ傾斜しながら、巴(ともえ)のように廻りはじめました...
中里介山 「大菩薩峠」
...枝もたわわに雪に埋れた高い椴松(とどまつ)も...
中谷宇吉郎 「雪後記」
...窓外の名も知らぬ大樹のたわわに咲きこぼれた白い花には...
林芙美子 「新版 放浪記」
...暖い太陽の下では枝もたわわに檸檬(シトロン)が色づき...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...たわわな鬢(びん)の黒髪は...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...ウクライナの麦や果実がたわわに露にぬれているところを美しさきわまりなく芸術化したのがありました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...また畑の中に立つた夏蜜柑や朱欒(ざぼん)のその青い実のたわわに枝に憩(やす)んでゐる...
三好達治 「測量船」
...山桃は人なき里にたわわに実(みの)る...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...枝もたわわな姿に眼を醒(さ)まされていた...
吉川英治 「黒田如水」
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