...世の中との縁はたちどころに切れてしまうのだ...
有島武郎 「或る女」
...フェライラはたちどころに博士は何年も前からスペインから手当をもらっていると断言した...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...先生は、たちどころに、国家の学問といふ見地から断乎として反対したのであつた...
辰野隆 「浜尾新先生」
...天罰たちどころに到って――現実にBUMP! なんてことになりはしまいか...
谷譲次 「踊る地平線」
...たちどころに煉瓦(れんが)造りのビル街と変わり...
徳田秋声 「縮図」
...たちどころに非常線が張られたのは申すまでもありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...たちどころにそれがアカーキイ・アカーキエウィッチであることを看破した...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...一同はたちどころにその仔羊の首にバサウリュークの面相を見てとつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...彼はたちどころに溶けてなくなる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...たちどころに骨董でなくなり...
柳宗悦 「民藝四十年」
...たちどころに同情の涙が出て来るのであった...
山本周五郎 「思い違い物語」
...彼はそれに對してたちどころに畫を描きのこして去つた...
吉川英治 「折々の記」
...たちどころに武装して出直して来た...
吉川英治 「黒田如水」
...一歩でもみだりに入る者はたちどころに誅殺(ちゅうさつ)せよとまで――きびしく保護なされておる」「おう...
吉川英治 「三国志」
...――さきに正成が捨てた金剛山のふもと下赤坂(しもあかさか)の城に、北条方の武族、湯浅定仏(ゆあさじょうぶつ)が入ったので、たちどころに、山上の避難者だった正成の家族らは、危険にさらされて来たのであった...
吉川英治 「私本太平記」
...たちどころに聯盟(れんめい)を唱え...
吉川英治 「新書太閤記」
...蕭譲(しょうじょう)はたちどころに義心を燃やし...
吉川英治 「新・水滸伝」
...――ずっと揃ってここへ列(なら)んでくれい」呉用がたちどころに授けた一計とはそもどんな策か...
吉川英治 「新・水滸伝」
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