...僕はせかせかした気持ちになって...
有島武郎 「僕の帽子のお話」
...「世帯おぼこ」などというのは如何にも気のせかせかした...
上村松園 「髷」
...せかせかした気持の為に...
江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
...せかせかした調子でなんども首肯(うなず)きながら...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...「そうですか」とせかせかした調子でおっしゃって...
太宰治 「斜陽」
...せかせかした口調で...
太宰治 「たずねびと」
...「そんなにせかせかしたって...
田中貢太郎 「港の妖婦」
...早く」とフォン・コーレンがせかせかした...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...まだ全快したわけじゃないから、せかせかしたり、はらはらしたりするのはきつくてな...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...「宅(うち)は真実(ほんとう)にせかせかした質(たち)でいらっしゃるんですから……...
徳田秋声 「新世帯」
...重々しいしかもせかせかした甲虫(かぶとむし)を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...あんまりせかせかしたり野望的であつたりしさへしなかつたらば...
中原中也 「よもやまの話」
...9 二人はせかせかした気持で松坂屋へ這入つて行つた...
林芙美子 「「リラ」の女達」
...ただ一途(いちず)に罷(や)み難(がた)い彼の性分のせかせかした落着きのなさがさせる業である...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...……やがて看護婦長がせかせかした親切そうな様子をしてはいって来た...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...いつもの用ありげなせかせかした足どりが通寺町の露路をぬけ出て神楽坂通りへかかる頃には大部のろくなっている...
矢田津世子 「神楽坂」
...人は最後の列車に乗りそこなうのではないかというようなせかせかした不安定な気分にとらわれるのである...
山本周五郎 「年の瀬の音」
...人のせかせかした足音を聞いたのである...
山本周五郎 「風流太平記」
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