...思ひ出すと同時に何か身体中がさつと目覚めて来るやうな厚ぽつたい感覚で蘇つて来た...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...普請が粗雑(がさつ)であった...
徳田秋声 「足迹」
...粗雑(がさつ)ではあったが...
徳田秋声 「あらくれ」
...ここかしこに枝を辞したる古い奴(やつ)ががさついている...
夏目漱石 「野分」
...どす黒い血がさつと染み出てくるだらう...
南部修太郎 「疑惑」
...生気がさつと流れた...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...燕女の手には銀扇(ぎんせん)がさつと開かれ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お前がさつぱりしてくれて嬉しいよ...
林芙美子 「雨」
...ジョン自身のがさつな聲さへまじつて騷いでゐるのが聞えた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...僕にはそれがさつきの女であるかどうかもはや解らない...
堀辰雄 「眠れる人」
...法螺忠がさつきから折に触れては此方の顔を憎々しさうに偸み見るのは...
牧野信一 「鬼涙村」
...彼のそんなに慌てる心がさつぱり解らなかつた...
牧野信一 「夏ちかきころ」
...――山村がさつき来たでせう...
牧野信一 「妄想患者」
......
三好達治 「駱駝の瘤にまたがつて」
...近い所で小(ち)さい浪頭(なみがしら)がさつと立ち...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...蔦の紅葉(もみぢ)がさつと散る...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...秦(しん)の世が乱れて項羽のようながさつ者の私議暴論が横行して...
吉川英治 「三国志」
...がさつな屋敷だから...
吉川英治 「松のや露八」
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