...徐(おもむろ)にこう答えた...
芥川龍之介 「英雄の器」
...徐(おもむろ)に山のやうなとぐろを解くと...
芥川龍之介 「老いたる素戔嗚尊」
...おもむろに立ち上がった...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...徐(おもむろ)に身を起しますと...
芥川龍之介 「邪宗門」
...ただ前条に私の申したことは、そういう弛緩した心持でいよというのではなく、はじめから個人性の発揮されたものでなけりゃならぬとか、斬新(ざんしん)なものでなけりゃならぬとか、そういう無理な注文をして奇怪な句を作るようなことをせず、おもむろに、確実に、その人相応の力をこめて、沈着な心持で、急がず騒がず勉強することをすすめるのであります...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...おもむろに津軽なまり発したいところさ...
太宰治 「創生記」
...おもむろに所謂(いわゆる)...
太宰治 「ろまん燈籠」
...そしておもむろに...
種田山頭火 「行乞記」
...然(しか)る後徐(おもむろ)に開国の国是(こくぜ)を取らんと欲したるのみ...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...何れも純化された技巧的の中音で徐(おもむろ)に雜談して居る...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...マドロス君は徐(おもむろ)に牝牛の下に手を入れて...
中里介山 「大菩薩峠」
...おもむろにこちらへ向いて戻って来る気色は確かです...
中里介山 「大菩薩峠」
...おもむろに進みきて座敷牢の簾を切って落とせば...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...メリヘイブン閣下がおもむろにジェシを助けるだろう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...どうやって手に入れた?」ラルフがおもむろに言った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...私も彼のコツプと同じ高さまで自分のをまたエレヴエーターのやうにおもむろに持ちあげ...
牧野信一 「日本橋」
...おもむろに舵(かじ)を曲げ...
吉川英治 「三国志」
...おもむろに懐中(ふところ)から廻文を取り出して読んでみると――こよい...
吉川英治 「新書太閤記」
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