...白い頸(うなじ)を反(そ)らせながら...
芥川龍之介 「地獄變」
...我項(うなじ)を抱き我額に接吻せり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...へッと頸(うなじ)を窘(すく)めた処へ...
泉鏡花 「婦系図」
...これまでの地下のようなじめじめした感じや...
海野十三 「三十年後の世界」
...無智な雄弁によってもっともっとおのれを相手に知らせたいというようなじれったさを僕たちはお互いに感じ合っていたようである...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...轆轤首の項(うなじ)には赤い文字が見られるとあるが...
田中貢太郎 「轆轤首」
...マダム・シャリニは肱掛椅子の背にぐったりと頸(うなじ)を凭(よ)せて...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「麻酔剤」
...両手で項(うなじ)を抱きかゝえるようにして彼女の髪を長い間愛撫した...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...すぐに又項(うなじ)を垂れて...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...今や「味方にさせてくれ」と称して自分の足下に項(うなじ)を垂れているのである...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...障子のない窓を漏れて寒々と尼の項(うなじ)を照します...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...頭をうなじのところで垂れ下げ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「流刑地で」
...祖父が何べん項(うなじ)を掻いても好い分別は浮かばなかつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...進んではうなじの諸筋肉に到る迄...
正木不如丘 「健康を釣る」
...白いうなじと廣い帶を車上から見て過ぎたが...
水上瀧太郎 「山を想ふ」
...先生の門下には一人として新興の洋医方の前に項(うなじ)を屈したものは無い...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...項(うなじ)を垂れ...
吉川英治 「新書太閤記」
...チタ子は断髪にしたうなじを紺色の海にむかってこころよさそうに左右に振って見せました...
吉行エイスケ 「大阪万華鏡」
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