例文・使い方一覧でみる「あしらい」の意味

...黒地に渦巻く水流と浮動する落花とたなびく雲のたたずまいをあしらい...
犬田卯「錦紗」

...公けの会合で弥次をあしらい慣れていたくせに... 公けの会合で弥次をあしらい慣れていたくせにの読み方
Ｇ・Ｋ・チェスタートン　G. K. Chesterton 村崎敏郎訳「手早い奴」

...正月の客あしらいかたがたどこからか借りて来たので... 正月の客あしらいかたがたどこからか借りて来たのでの読み方
寺田寅彦「蓄音機」

...小手先のあしらいとは... 小手先のあしらいとはの読み方
中里介山「大菩薩峠」

...その怪我をいたわるような手つきであしらいながら... その怪我をいたわるような手つきであしらいながらの読み方
中里介山「大菩薩峠」

...酔ってさえいなければ、もっと強調に、怪しみと驚きの表情をしたのでしょうが、たった今、ようやく酔線を越えたばかり、まだ酔（すい）と醒（せい）の境をうろついていた女には、それほど世界が廻っているとは見えなかったらしく、「お連れさんでしょう――そんならそうとおっしゃればいいに」甘ったれる調子で、暫くあしらい、後ろへ置かれた手をも、ちっとも辞退しないで、むしろわざと後ろへしなだれかかって、芝居半ばにテレきった自分の身体（からだ）を、持扱ってもらいたい素振りをしたが、それをそのまま底へ引込むように受入れ、肩へかかった手が、胸へ廻り、首を抱きました... 酔ってさえいなければ、もっと強調に、怪しみと驚きの表情をしたのでしょうが、たった今、ようやく酔線を越えたばかり、まだ酔と醒の境をうろついていた女には、それほど世界が廻っているとは見えなかったらしく、「お連れさんでしょう――そんならそうとおっしゃればいいに」甘ったれる調子で、暫くあしらい、後ろへ置かれた手をも、ちっとも辞退しないで、むしろわざと後ろへしなだれかかって、芝居半ばにテレきった自分の身体を、持扱ってもらいたい素振りをしたが、それをそのまま底へ引込むように受入れ、肩へかかった手が、胸へ廻り、首を抱きましたの読み方
中里介山「大菩薩峠」

...物静かなあしらいですから... 物静かなあしらいですからの読み方
中里介山「大菩薩峠」

...わざと気取って片手あしらいをして見せるのではない... わざと気取って片手あしらいをして見せるのではないの読み方
中里介山「大菩薩峠」

...よくいらっしゃいました」お紋は下へも置かぬ待遇（あしらい）でした... よくいらっしゃいました」お紋は下へも置かぬ待遇でしたの読み方
野村胡堂「銭形平次捕物控」

...祖母は俺を冷たくあしらい... 祖母は俺を冷たくあしらいの読み方
フレッド・Ｍ・ホワイト　Fred M. White 奥増夫訳「煉獄」

...自分の不遇時代にとった親類のいかにも冷淡なあしらいようが心にこたえているので...
矢田津世子「神楽坂」

...これに金箔（きんぱく）をあしらいます... これに金箔をあしらいますの読み方
柳宗悦「手仕事の日本」

...それでも半三郎のあしらいぶりは巧みで... それでも半三郎のあしらいぶりは巧みでの読み方
山本周五郎「菊千代抄」

...予想外に冷やかなあしらいを受けた落胆は大きかった... 予想外に冷やかなあしらいを受けた落胆は大きかったの読み方
山本周五郎「日本婦道記」

...和田の家人も彼に対してはあしらいかたが違った... 和田の家人も彼に対してはあしらいかたが違ったの読み方
山本周五郎「はたし状」

...おまけに博多一流で客待遇（あしらい）が乱暴と来ているから... おまけに博多一流で客待遇が乱暴と来ているからの読み方
夢野久作「ドグラ・マグラ」

...九兵衛はあしらいよく... 九兵衛はあしらいよくの読み方
吉川英治「江戸三国志」

...鼻であしらいやがった... 鼻であしらいやがったの読み方
吉川英治「三国志」